面積は、平面図形や曲面の広がりの大きさを数値で表す物理量です。土地の広さ、建物の床面積、部屋の広さなどを測定するために使用されます。面積の単位は国や地域、用途によってさまざまなものが使用されており、正確な換算が必要です。
メートル法の面積単位
国際単位系(SI単位)に基づくメートル法では、長さの単位メートルを基準に面積単位が定義されています。
平方メートル (m² / square meter)
1辺が1メートルの正方形の面積です。世界標準の面積単位で、日本でも法的な基準単位として使用されています。不動産登記、建築確認申請などの公的書類では平方メートルが使用されます。「1m² = 1m × 1m」。一般的な6畳の部屋は約10m²、テニスコート1面は約260m²です。
ヘクタール (ha / hectare)
1辺が100メートルの正方形の面積です。1ヘクタール = 10,000平方メートル。主に農地、森林、大規模な土地の面積を表す際に使用されます。「東京ドーム1個分」は約4.7ヘクタール、「1ヘクタールの田んぼ」は100m × 100mの広さです。ヘクタールの100分の1の単位が「アール(a)」で、1a = 100m²です。
平方キロメートル (km² / square kilometer)
1辺が1キロメートル(1,000メートル)の正方形の面積です。1km² = 1,000,000m² = 100ヘクタール。都市や国の面積を表す際に使用されます。「東京23区の面積は約627km²」「日本の国土面積は約377,975km²」といった表現が一般的です。
日本の伝統的な面積単位
坪 (つぼ / tsubo)
日本の伝統的な面積単位で、1坪は約3.30579平方メートルです。畳2枚分の広さに相当します(1坪 ≈ 2畳)。もともとは1間(約1.818m) × 1間の正方形の面積として定義されました。日本の不動産業界では現在でも広く使用されており、「30坪の土地」「100坪の一戸建て」といった表現が一般的です。法的には平方メートルが基準ですが、坪も慣習として広く通用しています。
畳 (じょう / jo)
畳1枚分の面積を表す単位です。1畳は約1.65平方メートル(地域により異なる)。「6畳の部屋」は約10平方メートル、約3坪です。ただし、畳のサイズは地域によって異なり、京間(本間)、江戸間(田舎間)、団地間などの規格があります。不動産の間取り図では「6畳」「8畳」といった表記が使用されます。
ヤードポンド法の面積単位
主にアメリカ、イギリスで使用される伝統的な単位系。
平方フィート (ft² / square foot)
1辺が1フィート(約30.48cm)の正方形の面積です。1平方フィート = 約0.0929平方メートル。アメリカの不動産では「1,500 sqft のアパート」といった表現が一般的で、これは約139平方メートル、約42坪に相当します。記号は「sq ft」「sqft」「ft²」です。
エーカー (ac / acre)
主に土地の面積を表す単位です。1エーカー = 4,840平方ヤード = 43,560平方フィート = 約4,047平方メートル = 約1,224坪。農地や大規模な土地の面積に使用されます。「100エーカーの農場」は約40ヘクタールに相当します。
平方マイル (mi² / square mile)
1辺が1マイル(約1.609km)の正方形の面積です。1平方マイル = 約2.59平方キロメートル = 259ヘクタール = 640エーカー。都市や国の面積を表す際に使用されます。「ニューヨーク市の面積は約302平方マイル」といった表現が使われます。